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株式会社松井オフィス様

快進撃を続ける無印良品の経営戦略をご紹介

企業情報

企業名株式会社松井オフィス
業務内容経営・環境コンサルティング、人事・教育コンサルティング、講演・執筆の管理、レストラン経営
所在地東京都台東区浅草橋4-1-7 浅草橋新総ビル8F
電話番号03-3863-2268
FAX番号053-585-1661
ホームページhttp://matsui-office.jp/
お話代表取締役社長 松井 忠三 様
(株式会社良品計画 名誉顧問)
東池袋にある株式会社無印計画の本社店舗
東池袋にある株式会社無印計画の本社店舗

38億円もの赤字をV字回復させた立役者の話

無印良品名誉顧問 松井 忠三氏と一緒に(株式会社松井オフィスにて)
無印良品名誉顧問 松井 忠三氏と一緒に(株式会社松井オフィスにて)

昨年から母校の中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール・MBA)で経営全般的な知識を幅広くかつ深く学んでいるのですが、無印良品((株)良品計画)の事例がよく取り上げられます。
そこで、一時期は業績が悪化した会社の経営改革を牽引し、見事にV字回復を成し遂げた立役者である名誉顧問の松井 忠三様を個人的に訪問させていただきました。
おかげさまで快進撃を続ける無印良品の経営戦略を松井様からみっちり教えていただくことができましたので、可能な範囲内で少しだけご紹介させていただきます。

松井様は社長時代に38億もの赤字をV字回復させた立役者ですが、このときのやり方が非常に注目されております。それは正しく、会社の優れた社員のノウハウの可視化・共有化・仕組化です。38億の赤字があった頃の無印良品は、全ての店長がバラバラに仕事をしていたそうです。
つまり、現場の仕事は店長任せでした。
優れたやり方をしている店長もいたでしょうし、そうでない店長もいたでしょう。
だからこそ店舗ごとの業績が異なるのですが、当時のマネジメント体制は「上手くできていない店長に対して上司が指導する」というものだったそうです。

気品のある本社エントランス表札
気品のある本社エントランス表札

可視化することの大事!

気品ある本社エントランス受付
気品ある本社エントランス受付

ところが、松井様が現場を調べたところ、とても優秀な店長がいることに気がついたことのこと。しかし、そのやり方が会社全体で活用されていなかったようです。そこで、優れたやり方を全店で統一して活用することになったとのことです。
つまり、優れた店長のやり方を可視化し、その店舗でやっていることを可視化し、それらを「MUJIGRAM(ムジグラム)」(マニュアル)にまとめあげたのです。
マニュアルはご存知のとおり仕組みです。この仕組みを全店共通で活用することによって、無印良品は一気に黒字になったとのこと。MUJIGRAMを活用することによって、今後もエンドレスに業績を向上させていくことができるのだと思います。

無印良品のすごさは、MUJIGRAMをつくっただけに留まりません。全ての社員が常にマニュアルを活用しながら、同時にマニュアルの改善提案を行い、業績を向上させているのです。社員から改善提案をだしてもらい、月1回の会議で改善提案の採否の検討を行います。そして、MUJIGRAMを変更したと同時に各店舗に通達をだします。その瞬間に、全店舗で今まで以上に優れたやり方が共通して実行されることになります。これは、「優れたやり方の横展開を仕組みとして行っている」ということです。しかも、「社員がどんどん成長する」という効果もあるのです。

無印良品の伝家の宝刀『MUJIGRAM』
無印良品の伝家の宝刀『MUJIGRAM』

この仕組みがあるからこそ、松井様が引退された後も、無印良品はその仕組みがあることによって継続的に業績向上ができるのだと思います。自身が引退しても会社が成長していく。これは経営者としてつくっておくべき大切な仕組みなのです。

無印良品のいちばんの強みと言われる「業務の見える化、標準化、仕組化」のやり方を中小企業にも落とし込み、人事制度と絡めて運用できるようにより深く研究し実行してみせます。

松井様は紳士的でとても温厚なお人柄でした。この度は、大変貴重なお話を聞かせていただいた松井様に感謝の気持ちで一杯です。松井様、本当にありがとうございました。