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株式会社リサイクルクリーン様

チームワークを重視しています

企業情報

企業名株式会社リサイクルクリーン
業務内容産業廃棄物・一般廃棄物収集運搬処分、資源回収、土木工事、建物解体工事、自動車解体、中古車販売、不動産業など
所在地静岡県浜松市天竜区二俣町二俣41(本社・営業部)
電話番号053-925-1366
FAX番号053-925-6030
ホームページhttps://www.recycle-clean.co.jp/
お話代表取締役 藤城 太郎 様

会社の概況を教えてください

当社は大正9年に、私の曽祖父が個人の廃品回収業をスタートさせたのが始まりです。やがて、廃棄物取扱いの中でもリサイクル事業の割合が大きくなり、昭和62年に(株)リサイクルクリーンを設立しました。事業内容は中核となるリサイクル事業の他、建物や自動車の解体、中古車販売や不動産業など各種。例えば建物の解体を行えば、鉄骨やアルミサッシなどはリサイクル、コンクリートは砕石にし、中には中古車の引き受けや不動産物件の取り扱いを依頼されることもあります。

そこで、不動産免許を活かし、物件そのものを買い取り、分譲を行うなど、皆様の暮らしに関わる関連事業を自社で完結できることが特徴です。

15年ほど前には、1年かけて自社独自の物流(配車)システムを構築しました。現在130台以上の収集運搬車両を持ち、迅速・確実・安全な顧客サービスを心掛けています。「一度に10台回してほしい」「清水や富士方面へ明日の朝いちばんに来て」など、お客様それぞれの細かなニーズにも対応できるので、非常に喜んで頂いています。さらに、作業履歴や経理事務との連動によって自社内業務を大幅に合理化することができたことも、当社にとって大きな飛躍となりました。今では静岡県全域を基盤に、愛知県東部方面までエリアを拡げながら、日々成長できるよう邁進中です。

経営において大切にしていることは何ですか

設立当初から現在まで、常に心がけているのが「人づくり」、そしてチームワーク、仲間意識を大事にすることです。挨拶をベースに、相手に気持よく接する社員を育成する「当たり前」を、いかに積み重ねられるかが、信頼される会社の根幹だと考えています。人間は、生まれたときから同じ人間は一人もいません。それぞれ能力や得意分野が異なる「個」の集まりが会社なのですから、一人一人がやる気を持ち、少しずつでも個性的に成長してくれたらと思っています。
社員の勉強会は、現在は取締役が担当していますが、以前は私も講師となって、毎月希望者を対象に経験を踏まえて講話を行ってきました。また、公害防止管理者、土木施工管理技士、宅地建物取引主任者など、社員の資格取得も積極的に応援しています。日頃から地道に努力した社員は確実に合格に結び付いています。そんな成功体験をできるだけ多くの社員に味あわせてあげたいと思っています。
社員同士の親睦を深めるには、新年会、忘年会、社内旅行や各種懇親イベントなどの機会を大切にしています。ですが、会社の強制参加にしたくないので、すべて参加は希望者。近隣の清掃作業や、森林整備のボランティア作業も、言いだしっぺの私自身ができるだけ参加するようにしています。すると、こうした時間の中で交わす社員とのさり気ない会話の中に、日ごろの課題克服のヒントが見つかることも。私にとっても実に有意義な時間となっています。

成長を続ける企業として注目を集めていますが、その秘訣は何ですか

リーマンショックを経験し、経営理念として強く感じたことは、あらゆる環境変化に応じて、変化し続けることの大切さです。当社の社員数は最多時は370人でしたが、リーマン後は300人に。しかしこれは人材カットによるものではなく、入社数を抑え、自主退社と定年による自然減少によって調整してきました。そして社内には収益情報を随時公開し、一時的な給料とボーナスのカットに理解を求めました。

しかし業績が回復したら、しっかり還元する旨を伝え、会社が一丸となって対応してきたことで、なんとか苦難の時期を乗り越えることができました。おかげで後のボーナスに色をつけることができ、社員のやる気増進とチームワークアップにも繋がったと思っています。

日頃から目標リサイクル率を掲げ、多くの方々の会社見学を受け入れています。当社が扱うものは、皆様の生活活動の中で出た廃棄物です。それを見た方が、どう感じてくださるか。「見学したことで、環境、リサイクル、自身の生活習慣改善を考えた」という感想を頂くと、微力ながら社会貢献への喜びを実感しています。さらにそれが、社員一人一人の仕事へのやりがいと誇りになっていることを、とても嬉しく、皆様に感謝しています。今後も、「顧客満足」「遵法の精神」「資源を守る心」という経営理念を誇りに歩んでいきたいと思っています。

リサイクルクリーンの頭脳(取締役 管理部長)坪井 潤 様のご紹介

入社のきっかけを教えてください

私は銀行勤務後、会計事務所に務めたとき、リサイクルクリーンを担当していたことをきっかけに、今から10年前に当社の一員となりました。当時はまだ、リサイクルという業界そのものが未成熟で、この会社の総務・労務管理なども課題が山積みだったのは確かです。でも、今後成長していくぞ、という勢いがあり、いろんなことにチャレンジできる会社だと魅力を感じ、自分の経験を活かせればと入社を決意しました。

私の役目は、内部ルールの体系化。これは簡単なことではなく、何度も試練に悩まされたこともありました。

でも、そうした経験の中で、私は多くのことを学ぶことができました。ひとつは、当社のような中小企業の場合、目的に向かって邁進するとき、白か黒かという合理的な戦略より、社員それぞれの想いを考慮した根回しの時間がいかに必要かということです。それは最短策を諦めることではなく、目的実現のための足固めを丁寧に行うことが、その後、じっくりと根を張った体制づくりに繋がることを知り、自分自身が成長することができました。

御社ならではの特徴とは?

3年ほど前、従業員満足度調査を実施したところ、当社の特徴がはっきりと見えてきました。当社社員の働く満足度のトップは、「社会の役に立っている」という誇りと、更に伸びていくであろう「将来性への期待感」が、他社に比べ突出して高かったのです。これは従業員の原動力であり、とても大きな魅力です。社会の中で必要とされている存在ならば、そのニーズにより磨きをかけていくことで、一層成長していく価値があるはずです。
現在当社のお客様は個人・法人含めて2万者超。草の根の取引が非常に多く、こうした多くのお客様に支えられている、いわば公共性に近い立ち位置にあることが特徴です。以前は3Kの仕事というイメージが強かった当社ですが、最近ではリサイクル・環境というキーワードで興味を持ち、会社説明会での反響も高くなっています。当社は廃棄されるはずだったものをローテクの中で社会に還元していく、まさに「最先端のローテク」が使命です。今後は企業だけでなく、年末の片づけや引っ越しなど、個人のお客様ニーズへのサービスも自分たちの役割だと思っています。そのため、親しみやすいオリジナルキャラクターを登場させたり、ツイッターやフェイスブックなどで、身近な情報発信を行ったりすることで、身近なリサイクルクリーンをPRしています。

社内風土の魅力は?

高校・大学と野球部の体育会系で活躍してきた当社社長は、社員とのコミュニケーションをとても大切に考えています。大量の資料をもとに何時間も会議をするよりも、日常の中で社員と話をする中から湧いてくる発想が重要という考え方です。社員も、トップや上司との壁を作らず、いつでも意見を言えるような風土が築かれてきていることは当社の魅力です。社長が高く目標をかかげ、社員に語りかける毎日の繰り返しが、会社の血肉となっていくのだと思います。まだまだ発展途上の会社ですが、だからこそ面白さがあります。私自身、社員がやりがいを持ち、働きやすい会社になるよう、今後もより一層努力していきたいと思っています。

経営と現場視点のバランス感覚の持ち主(取締役 袋井工場長)佐藤 千公 様のご紹介

佐藤さんの仕事内容を教えてください

私が当社に入社したのは今から11年前。当初、ドライバー兼工場内作業員として働いていましたが、大川工場ができたとき、工場長の元で工場内の効率性を上げる企画にも携わらせてもらうようになり、その後、岡部工場の立ち上げにも参加しました。そして、袋井工場設立の際には工場長に任命して頂き、プレッシャーで四苦八苦したのを覚えています。工場の立ち上げでは、稼働シミュレーションを行い、会長や社長はもちろん、各メーカーを納得させなければ起動できません。

どうしたら機械と人をうまくまわせるか、いろんな方と知恵を絞り出し準備を進めたことを思いだします。しかしその苦労のお蔭もあり、今では、工場の全体廃棄物量を基に、処分方法、選別方法、出荷方法など、どのようにすればニーズに応えられるかを考え、調整していくことがとても楽しく、成果が出たときは本当に大きな喜びとなっています。スタッフも成長し、工場内のことを任せられるようになったことも有り難いことです。
工場長として、スタッフ育成で心掛けていることは、いい時は誉め、何度も失敗を繰り返したときにはしっかり注意することです。この仕事は、慣れ合いになってしまっては、万が一の事故に繋がりかねないからです。時には厳しく注意しますが、それができるのは、日ごろのコミュニケーションがあってこそ。こうした姿勢は社長の姿からも学ばせてもらっています。

御社の自慢とは?

当社では、社長の斬新な発想から、さまざまな取り組みを行っています。年1回社内エントリー制度があり、「あの工場で働きたい」「トラックドライバーに挑戦したい」など各自の希望を出すことができます。また研修として工場同士のスタッフを数名チェンジし、お互いに学んだ良い点、悪い点を明確化し、その後の業務に活かす試みも行っています。また日常から、社内が共通認識を持つように、情報掲示されるのも特徴。売上アップによる社員への還元などの嬉しいことだけでなく、事故報告も詳細に伝え、繰り返しの無いように注意を促しています。小さなことかもしれませんが、それらをひとつひとつ行うことがこの会社の良さであり、積もればやがて大きな力になるのだと思っています。

社会貢献への想いをお話ください

当社がリサイクル会社であるばかりでなく、エコアクション21に積極的に取り組んでいることから、当社社員の環境意識はとても高くなっていると思います。そして工場見学にいらしてくださる学生さんや小さな子供さんまで、ごみへの意識を高めてくれることを本当に嬉しく思っています。
リサイクル会社同業他社と比較しても、処理工場数、回収車両保有数、従業員数に恵まれ、その分、お客様ニーズに早く応えられる自負があります。さらに今後、当社自体が成長し、社会全体のリサイクル率も高められるよう、両輪のバランスを考え、自分も頑張っていきたいと思っています。

“笑顔の現場主義社労士”村松のコメント

二俣に本社を置く、リサイクルクリーンさんのことは、以前からとても興味深く、勢いがある会社とのことは存じ上げていましたので、今回現場リポートさせていただきました。産廃業から不動産業まで、これほどまでに他業種にわたり事業展開されていて、しかも業況が順調な会社はあまりないのではないでしょうか。
いちばん強く感じたことは、とにかく、「チームワーク」「コミュニケーション」を大切にされているということです。藤城社長のお言葉で一番印象に残ったことは、「義理・人情・仁義を大切にする社員が増えてほしい」「一番許せないのは、他の社員の陰口をいう者。チームワークを乱す者です」ということです。売上何億とか上場とか、そんなことよりも、社員が働きがいのある、誇りをもてる会社、働きやすい環境をつくることの方が大事とのこと。厳格なピラミッド型組織ではなく、社員が気楽に社長や部長に話しかけることができる風土を大切にしているそうです。伝統ある「鹿島の花火」には毎年協賛して、社員と親睦を深めているとのこと。あと、工場でバーベキューをしたり、天竜川でハゼ釣り大会もやっているそうです。求人は自治会を通じて地元の方を優先的に採用することもあるとのこと。リサイクルクリーンさんの事業成長は、二俣という地域に根ざし、社員を信頼して地道に堅く経営をしてきたからこそだと感じました。
元々、坪井部長とは以前から好意にさせていただいていましたので、今回の現場リポートは実現したのですが、特に「良い人材を集める」「良い人材を育てる」という面では、リサイクルクリーンさんは本当に魅力的な会社だと思います。都市銀行出身の坪井部長は、何と「京都大学」卒業です。リポートの中でも鋭く、難しいコメントをたくさんいただきましたが、このような優秀な方に、「可能性があって面白そうな会社」「会社の仕組みを作ってあげたい」と思わせるほど、リサイクルクリーンさんには魅了があるのだと思います。また、何と工場長の佐藤さんは、大学中退、専門学校中退と、人生において目的意識が薄かった頃に、リサイクルクリーンさんのことを知って、入社したそうです。会社での藤城社長からのご指導はもちろんとても役に立ちますが、プライベートで建設会社の管理職をされていた親父さんから部下の育て方を教えてもらったことも活きているとのこと。できる社員さんって、場所を選ばずに、常に意識を高くもち、自分を磨いているのですね。
リサークルクリーンさんは、社員に共通意識をもたせるために様々な工夫をされています。帰り際にお手洗いをお借りしたら、藤城社長が考案されたという貼り紙が便器の上に貼られていました。常に様々な物事にアンテナを張り、興味をもたれている藤城社長のアイデアは素晴らしいと思いました。