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【 第60回・労務管理を会話で学ぶ 🤔 】  「36協定にまつわるよくある質問」

新年度に向け『時間外労働・休日労働に関する協定』(以下、『36協定』という)の締結をした企業も多いかと思います。
毎年この時期には、様々な企業から36協定に関する問合せが増加します。
今回は『36協定にまつわるよくある質問』について説明します。


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こちらも是非ご確認ください✨
・「36協定の特別条項」
「労働者の過半数を代表する者」


実際の現場では、リアルな疑問が?? 早速、現場をのぞいてみましょう!

総務部に異動になり、初めて36協定の作成・締結を担当することになりました。
まだ経験が浅いため、基本的なことから教えて欲しいです…
そもそも36協定とは、どのような場合に締結が必要なのでしょうか?

労働基準法では労働時間の原則を1日8時間、1週40時間としており、この法定労働時間を超える労働を禁止しています。
しかし、多くの企業で、法定労働時間を超える時間外労働を命じているかと思います。

労働者に時間外労働を命じるためには、あらかじめ36協定を締結し、所轄労働基準監督署に届出を行う必要があります。
この36協定の届出は、協定に定められた有効期間の開始日以前に行う必要があります。
労働者の過半数代表者等に余裕をもって説明し、届出前までに締結が完了するよう早めに準備しましょう!

期日に間に合うように準備をしていきたいと思います。
労働者数を記載する欄がありますが、在籍している労働者の人数を記載すれば良いですか?

時間外労働・休日労働を行わせることが想定される人数を記入します。
記入した人数が、入社や退職により実態と乖離したとしても、再度締結して届け出る必要はありません。

締結後に入社した労働者にも、協定の範囲内で時間外労働や休日労働を命じることができます。

労働者の過半数代表者等の記載箇所があります。

締結後に退職する可能性もありえますよね?

退職したとしても締結をした36協定はその有効期間中において有効です。
36協定を再度締結したり、届け出たりする必要はありません。
ただし、労働者の過半数代表者等は、締結する時点で、労働基準法の定める要件を満たしていることが必要です。

再度締結しなくて良いのですね…少し安心しました。
使用者については、もちろん代表取締役を記載しようと思います。

会社側の締結当事者は、代表取締役としている例が多くあります。
しかし、使用者とは労働基準法第10条で、「事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者」と定義されていて、代表取締役のみに限定されていません。
実際に事業主の立場に立ち、労働時間の管理をする権限があり、責任を負う立場にある人に当てはまるのであれば、例えば工場長なども該当するケースがあるでしょう。


それは意外でした。
他には何か注意するべき点はありますか?

36協定を作成する際には、前年と同じ内容で、日付と人数だけ確認して作成しているケースも見受けられます。
会社は協定した内容を遵守する必要があり、協定内容を超えて時間外労働を命じることは労働基準法違反となります。
そのため、協定する内容や数字にどのような意味があるのかを確認した上で作成・締結することが重要です。

分からないことは、しっかりと確認しながら作成しようと思います。
ありがとうございました!


POINT

①36協定の労働者数を記載する欄には、時間外労働・休日労働を行わせることが想定される人数を記入する。
➁労働者の過半数代表者等が退職しても、再度届け出る必要はない。
③会社側の締結当事者は、代表取締役のみに限定されず、実際に事業主の立場に立ち、労働時間の管理をする権限があり、責任を負う立場にある人に当てはまるのであれば、工場長なども該当するケースがある。